逃げたものはもう一度戦える 〜デモステネス
タイトルのように考えられるようになったのは、逃げ出してから2週間ほど経ってからだった。実際は1週間、ホームレスに近い生活をしながら悩んだ。貴金属や家財道具、思い出の品など全部置いたままだが、取りに戻るところを想像すると、どうしても自分の背中に包丁が突き刺さっている場面しか浮かばない。どんなに大怪我しても、耐えて生活をしてきたのに、もう敷地内にさえ入る気がしなかった。実際、警察に相談したが、第三者無しに会わないほうがいい。とアドバイスを受けた。今お世話になっている弁護士さんは、DVに詳しい弁護士さんだが、私に「これだけ早く洗脳状態から抜けるのは珍しい」と仰った。私の場合、相談できる人、関係機関に恵まれたからだと思う。まったく一人で誰にも相談せずにいたら、同居中に遭っていた理不尽を客観的に見直したり、刷り込まれたことから抜け出すのは難しかったと思う。でもまだ、抜け出せたとは言えないと思う。待ち伏せを怖れて、職場の最寄り駅に近づく時刻をズラしたり、仕事や日常に、フラッシュバックが度々起こるし、パニック発作的な、長時間続く動悸や、うなされたりどう考えてもPTSDだろうと受診も勧められたが、所持金3千円で飛び出していることや、新しく住処を持つことに伴う費用、解約手数料など金銭的に余裕が無く、受診は後回しにしている。今も彼らは私が持っていた家財道具で暮らしている。理不尽極まりない。このままで済...